担癌患者の評価とプレゼン(悪性腫瘍①)

どうもセレン(仮名)です。

本日ブログを立ち上げたところ、アウトプットの師と勝手に尊敬させていただいてる先生に見つけていただき光栄の極みなのです。

早速ブロガーはまず100本書くところから勝負というありがたいお言葉を頂きましたので、医学生ならではの内容で、勉強の備忘録などかねて書いていきたいと思います。

 

医学について色々とアウトプットしておきたいなと思っていますが、

特に感染症、抗菌薬、輸液、内科管理、膠原病界隈では

先人のブログが凄過ぎて、一医学生では二番煎じにしかならないと思いました…

 

自分の勉強になり、ニッチな需要がありそうなテーマないかなと思って
セレンディピティ的に考えていた時に

 

医学生が病院実習で最も多く回る大学病院で多くみる機会があり、

国家試験ではよく問われるが、臨床現場では限られた専門家が診療する機会が多いんじゃないかと思ったテーマです。表題の通りなのですが…

 

そうです

悪性腫瘍です。

 

緩和ケアを行う先生は詳しいかなとも思いますが、おそらく末期の患者さんがメインになるのかなということ

腫瘍内科という診療科もできつつありますが、内科的治療に限ったとしても腫瘍内科だけで、全ての悪性腫瘍を見る施設も少ないかなと思います。

 

弊学も悪性腫瘍診療に力を入れており、腫瘍内科がありますが、研究の都合上、やはり臓器別のスペシャリストが治療を行い、腫瘍内科の役割は、外科の化学療法の手伝いや、多発腫瘍や原発不明癌の精査を放射線科の先生と共同で行うこと、ペインと協力して緩和治療を行うという、ある種の隙間産業的な側面が強いと実習で感じました。

 

悪性腫瘍は私自身苦手意識があり、国家試験でも失点してるイメージで嫌煙していたところですが、

病院総合医を目指す身として、他科と協力する上での共通認識となる知識を勉強するいい機会と考えました。

 

しばらくは悪性腫瘍全般について、勉強したことまとめながら、
せっかく全臓器の悪性腫瘍を勉強できるいい機会と言い聞かせながら

一日1つ何か書いていきたいと思います。

 

 

前置きが非常に長くなりましたが、ここからが本題です。

医学生で癌患者さんのプレゼンをしないことはまずないと思います。

でも、大学の担癌患者さんて治療が複雑で全身の評価などが複雑でプレゼンが難しいですよね

 

話は感染症の場合三角形を意識しなさいと言われますよね

①患者背景(既往、免疫抑制の有無)②感染臓器③原因微生物と抗菌薬のスペクトラム

これはとても有名かなと思いますが、

 

担癌患者さんは三角形ではないですが、天理よろづ相談所病院の佐田竜一先生から聞いて感動しました。

私は勝手に悪性腫瘍のペンタグラムと呼んでいますが

f:id:sedoctor:20210820000642p:plain

①臓器Focus(原発巣)

②癌の種類(組織像)

③進行度Stage

④患者背景performance status(PS)

⑤過去の治療

 

例:75歳男性の肺のEGFR陰性のAdenocarcinoma、StageIIIbです。PSは2で、CBDCA+NabPTXの1コース目を先日終了しました。…

 

患者さんの年齢と性別を添えて

これを①-⑤の順に並べると担癌患者さんのプレゼンとして

シンプルかつスムーズに流れると感動しました。

 

患者さんごとに治療の副作用だったり、そのほか院内での感染症やトラブルのについて付け足す必要はありますが、
①-⑤をまず提示することで、治療のイメージが共有しやすいのではないかと思いました。

 

①-②は診断学的に重要であり

②-③-④は治療を決定する上で科学的根拠にのっとりつつ、患者さんの状態も加味していく上で重要

⑤は今後の診療のために現在の状況をしらせるために重要なんですね…

 

ここでまとめていて気が付いたのは、①は原発巣が明らかでない場合は放射線科の先生の読影の力を借りたり、②の組織型は、分子標的薬の適応などのため病理の先生を借りたりすることを思うと当たり前ですが、悪性腫瘍も多職種連携ではなくても他科連携が重要で、やはり明確分かりやすくプレゼンする技術は重要と感じました。


①‐⑤を意識しながら、国家試験の出題される悪性腫瘍について毎日少しずつ調べながら発信出来たらいいなと思いました。

 

それではまた