医学生、医師に求められる「あざとさ」

いつものまえがき

はい、昨日ぶりですね、国家試験終わったよいものの、コロナやらで実家の祖父母に移すわけにも行かずワクチン接種が済むかもう少し感染収まってから旅行とか行きたいなと…

勉強さぁやるかてテンションでもないので休養がてら、ブログを書いてみたいと思います。

まぁ表題の「あざとさ」ですが笑。あのテレ朝の 弘中アナと田中みな実さんがやってる某番組みて、自分に足りていない、かつ研修医において自分が身につけるべき、コミュニケーション能力はこれなんじゃないかと思い書いてみようと思います

 

あざとい とは

本来のあざといという意味は

  1.  やり方があくどい。ずうずうしく抜け目がない。「―・い商法」

  1.  小利口である。思慮が浅い。あさはかだ。「考え方が―・い」

    1. 「―・き方便 (てだて) に討たれさせ給ひしは」〈浄・矢口渡

という意味みたいですが

例の番組では、ある種恋愛のテクニックとして、後天的に獲得した異性に魅力的に思われるための言動に対して「あざとい」という言葉を使い、

VTRに対して、これは好感度高いという言動に対しては「あざとい」というボタンを押して

その言動が行き過ぎて第三者目線でこれはと思うとBADのボタンを押しながら、コメントをするという

恋愛の丸出しの番組ではあるのですが、

表題の「あざとくて何が悪いの?」という通りに、

あざとさは、相手に好かれようとする気遣いであり、円滑に人間関係をすすめる潤滑油というような発言を聞いてハッとしました。

おそらく研修医として、指導医、コメディカル、患者さんと接する上で相手に気配りをしながらも自分の要望や意見を殺さずうまく相手に伝える技術になりうるとさえ思いました。

 

従順でなく生意気でもなく、あざとくありたい

初期研修医がメンタルを病む話を実際に聞いたり、初期研修医のストレスフルな話を聞くたびに、ストレスを感じやすい研修医の気質にメランコリー親和型性格というものがあります、温厚で、他人に気を回すことが得意で、周りからの評判も良いがある日抱え込んだストレスで倒れてしまうといものらしいです。

おそらくですが、日本の学校教育で生み出された先生の言うことを素直に聞くいい子ちゃんタイプほど、このメランコリー親和型性格なのではないかと思います。

私自身「Up to dateを入れてくれない上にNEJMもJAMAも購読していない、してくれない読みたいといっても買ってくれない大学病院が教育に力を入れてるとか研修医を大事にしてるとか本気でいってますか?」みたいな質問するくらいに生意気な学生なので、真っ当と感じた意見であれば筋を通して伝える人間なのですが(笑)

メランコリー親和型性格の人は、先生の言うことは絶対信じるないし、なにかあると自分に責任を感じてしまうタイプでストレスが本当に溜まりやすいのではないか?と思います。

つまりメランコリー型は従順なだけで、意見をうまく伝える事ができていないのです。

これが積み重なるとストレスを抱えて抑うつや仕事にししょうをきたす精神の失調の原因になるのだと思います。

私自身の体験談ですが、学内の決め事や大学内で一方的に無理難題や貧乏くじを押し付けられた場合は、泣き寝入りするどころか、第三者やあくまで正当な手続きの中で、理論武装を整えてから徹底的に抗戦するタイプだったので

医学部という閉鎖的環境でヒエラルキーを作りたがる人種と何度か冷戦のようなことをした思い出もありますし、テストの形式について医学部長意見を申してて、後日自分の意見をプレゼンした覚えもあります(笑)

私自身の行動力や行ったこと自体は今でも間違いではなかったと思いますが、もう少しうまいやり方はあったのではないか?と思いました。

このうまく相手に意見を伝えて、無理難題を押し付けられない、理不尽に対してうまく立ち回ることこそ本来のあざとさなのだと思います。

 

経験を振り返ってからの反省

私自身の経験を振り返ってみると、

正しい意見を言うにしても、一般的には「何をいうか」よりも「誰がいうか」で人の支持は変わります。

自分の意見に耳を貸してくれないというのは現場や環境に問題があることも多いのですが、一方で、その意見を言う人の普段の立ち振舞が信頼を得ていないこともあるのかなと…

冷戦起こしたときは、私自身、「部活以外は不真面目だったので、お前が意見するなよ」とか平気で言われました(笑)。その後年次の成績トップをとったりすると急にそういう意見を言わなくなるのですが、これは人によって態度変えた人に問題があるというよりは、なにか自分の意見を言うのであれば、それなりの行動や普段の信頼を得て置かなければいけないという教訓だったのかなと今では思います。

 

そして、相手の主張や要求が如何に無茶苦茶なものでも、ある程度は相手のメンツを立てて、周囲からの評判が落ちるような対応は避けるべきだと感じました。

 

相手のメンツを立てるあざとさというのは、

臨床実習で6年生や研修医がわからないものを4.5年生が答えてしまったときに、

答えられなかった先輩方を立てて「実はその研究室に通っていて」「先週の薬説のお弁当でたまたま聞いたばっかりで」と相手の気持ちに配慮してあげることがあざとさなのだと思います。

目上の人が答えられない質問を相手に遠慮して答えない従順さでも、僕優秀なんで知ってますよ、YNに乗ってますし国家試験出ますよ(笑)と答える生意気さもだめだなと。

 

 

最後に

相手を慮ることと自分を出していくこのバランスこそが「あざとい」だと思いました。

実際、人付き合いがうまいないし、就職活動でうまく行く「コミュ力」も「あざとさ」なんだと思います。勉強会であう活力あって誰とでもすぐに仲良くなるタイプで行動力がすごい後輩の子らを見ていると「あざといなぁ」と…

私もあざとくなりたい(笑) ではまた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

国家試験(総論的事項)

いつものまえがき

はい,お久しぶりです,国家試験落ちたらシャレにならんと言い訳してここ最近はブログのネタになるような活動もなく,またそれを書く時間あるならAnkiでもしばかないといけないという強迫観念で行動しておりました.

3/16の結果発表までふたを開けないとわかりませんが,採点サービスの予想ではおそらくいいお知らせが聞けるのではないかなと思い,ひとまず,国家試験から気持ちを切り替えるべく,ブログを書いていこうと思います

 

A-Fブロックで解きながらこれはと思ったのを紹介することも考えましたが,

400問見返す元気と時間考えて,国家試験前日から当日で注意すべき事項と

受けながら気が付いたことをいろいろ書いていこうと思います

 

国家試験前日

私は家から会場が片道2時間かかりそうだったので流石にホテルで前泊することにしました.

国家試験受験の会場が公表されて数時間で周辺の良心的値段の宿が根こそぎ持っていかれることが多いので注意してください(笑)

宿泊するか悩む方もキャンセル料が発生しないネット予約などをとりあえずしてみてもよいかもです.

 

で,ホテルで何をするか,それはもう当日朝までに寝坊せずに何時間眠れるかですね

私は,21時に寝て,夜の12時に目が覚めてしまい風呂に入り直すなどして何とか落ち着けて2時から6時まで寝ることができました.

お酒飲んで寝たので眠りが浅かったのが敗因でしたね

柴胡加竜骨牡蛎湯を飲んで入浴剤につかると眠りやすいので個人的におすすめです

 

国家試験は受ける前提で,進んでいますし,もし落ちたら1年間ニート生活を要求されるたえ,恐らく試験前日に寝付けない人はかなりいると思います.

パフォーマンスが落ちて明日受かるかさらに不安になるとこともあると思います.

当日編でも書きますが試験時間無駄に長いので,実は国家試験はある程度解くスピードが速い人なら見直しの時間を考慮しても,試験時間の間だけで3時間は寝れます

 

1日目でこの衝撃の事実に気が付くと,1日目終わった後は,寝れなくても3時間は試験中寝れると思えば気が楽で22時に寝て,6時に起床という実に望ましい快眠をえれました(笑)2日目の試験時間中も2時間くらいは寝ましたけど(笑)

 

試験当日(持ち物や準備)

鉛筆と消しゴムと受験票,糖分補給があれば基本的に問題はないですが

まずは服装についてですが

試験会場で試験中に靴を脱ぐな,着ている服を脱いではいけない,寒くなっても上着を着れないという厳しい制約があるで,パーカーやウインドブレーカーなど着脱が楽にできて,寒さ調整しやすい服装がいいですね

あと上で述べましたが,試験中に快眠するべく,前腕部がモフモフして枕としてちょうどよさげな服があると試験中の睡眠効率が上がるので,来年もCBT化しなければ是非探してみてください(笑)

 

次に筆記用具ですが

マジで鉛筆(HB)じゃないとダメみたいな感じでした,鉛筆を削るのも原則はだめみたいだったので,本数を用意して受験すると良いと思います

一般臨床は1.5本,必修は1本あれば足りるので,1日4本あれば大丈夫そうでした.ここは模試を解くときに確認しておけばよかったなと

 

栄養補給ですが

試験前の説明時間と試験後回収までの時間が予想以上に長くて,食事の時間はStep1に比べればはるかに余裕ありますが,思ったほど余裕がありませんでした.

ウィダーインゼリーのように短時間でエネルギー補給できるものが良かったなと思うのと,和菓子やバナナのように急激に血糖を上げない糖分の方が食後のインスリンが急激に出ないので集中しやすいのかもしれません

国家試験の過去問に食物繊維を摂取すると糖の吸収を緩やかにしてくれて糖尿病になりにくいという問題ありましたが,私は個人的に好きな理由だけでこんにゃくゼリーを食べていましたが,実は血糖を緩やかに上げる手助けをしてくれていたかもしれません(笑)

あと,試験時間中,AとDは試験時間2時間45分+説明と回収30分 CとFは試験時間2時間30分+説明と回収30分 は飲食が一切認められません

トイレは説明が終わり試験時間始まれば,各部屋の人が同時に複数人トイレはだめですが,トイレいけるので,休憩時間にカフェインの利尿作用とかトイレ近くなるのを恐れて水分や栄養摂取控える方が,きついのでは?と思いました.

 

試験当日(問題を解くルーチン)

ここが本題のつもりですが ,思っていたことが多すぎて長くなってしまいました.

基本的に,私はゴロや,単純暗記が苦手なので,

主訴ごとに鑑別疾患や問診項目をMemonicすることはあまりしていません

どうしても覚えられない解剖や生体の仕組みでそうなっていることや公衆衛生に関してはお世話になりましたし全然ありだと思います

 

OSCE特にPost CC OSCEですら37項目の主訴ごとにばらばらの対応を個別に覚えるのは厳しいと思いましたし,全部の主訴に共通して使えるような思考形態をくみ上げて実戦で会うように個々人がカスタマイズする感覚でしょうか…

 

そういう意味で,初学者や,勉強したての頃はOPQRSTだけじゃ甘いみたいなことを思ってイきっていた時代を思い出します(笑)

昔図書館で読んだ民谷先生の国家試験のトリセツやその他の参考書の知識が混ざっているかもしれませんが…
USMLEの受験などする中で現段階の自分が,試験に対して自分にとって現段階で最適と感じるようにセットアップしました

絶賛放送中の某アニメではないですが,型はいろんな流派が混ざり合い派生して受け継がれていきますね

あくまで臨床問題向けです,一般問題もこまごましたテクニックはあるかもですが,正直知っているか知らないかだけなのことが多いので…
ただ,この方法使うと,禁忌問題はほとんどが臨床問題で対応を聞くものなので役に立つかも?

それでは行きましょうセレンの解法

セレンの解法Ⅰの型(問題文と選択肢の確認)

当たり前ですが,あくまで試験なので問題文で問われることに対して,正しい選択肢を選ぶ試験なので,どれだけ臨床問題の疾患の正体が予想付いても,最新の知見を持っていてもここを踏み違えると,間違えます.

一番大事なのは設問と選択肢ということで,嘗め回すように設問を読んでください

 

そして特に設問では,次の項目気をつけましょう

「まず」「この時点で」「直ちに」「次に」「確定診断に」など条件している単語と

「正しいもの」「誤っているもの」と聞かれていること

「2つ選べ」か「3つ選べ」か何個解答するべきか

 

特に修飾語が一番大事だと感じました.特に必修問題では,これが根拠で正答を選ぶ問題が本当に多いです.

Step2CKという二度と受けたくない試験でも感じましたが,診断が分かっても対応を患者の場面や状況と把握して,問われた内容に対する最適解を選ぶの試験です.

Medu4のフォーラムなどで見かける,〇〇も正解になりうると思うのですがという自分の間違いを正当化するための投稿暇あったら正解と間違いの違いとその根拠を追求する質問や勉強するべきと思います

 

正しいもの,誤っているものや正解個数を確認するのは医学部の入試を潜り抜けた皆さんは少しを気をつければできるはずです

 

セレンの解法Ⅱの型(問題文最後の2-3行と主訴で診断)

 

これは確か国家試験のトリセツの内容だった気がしますが

問題の性質上,主訴の感度は100%で後半にする診断的な検査の特異度はほぼ100%です

というところと私自身の経験から

ある程度臨床推論していれば,問題文後半の目立つ異常所見をさらってから主訴を見るとほぼほぼ診断に関してはあたり付きます (界隈でいうSystem1ですね)

主訴に関しては,対応は主訴や患者さんの来院目的に対して介入を行う問題が多いので,ここを見落とすと設問と選択肢についで失点のリスクになります,主訴や来院目的ははっきりさせましょう(ここ押さえないで診療することもまずありえません)

例えば,呼吸困難が主訴なら酸素投与やNPPVが正解になりやすい(もちろんSpO2や適応考えて選びますが,その該当部分だけ見に行きます)し,疼痛が主訴なら,鎮痛的な処置が正解になる事前確率?が上がると思っていますし,必修問題こそ主訴に対して介入選んでおくと無難だったりします

 

セレンの解法Ⅲの型(Positive selection)

診断をつけるなり,病態についておおよそを掴んだら

まずは,選ぶ選択肢を決めに行きます.(大体次に何をするか?検査や治療が多い)

胸腺じゃないけどPositive selectionです(笑)

診断に対して自分の脳内から正答らしい選択肢を決めて,その介入をしてはいけない状況(妊娠やアレルギー,腎機能,既往歴)などを確認しつつ,正解選択肢を選びに行きます

 

セレンの解法Ⅳの型(Negative selecton)

選ぶ予定の選択の目途を立てたら,選ばない予定の選択肢の評価ですね

国家試験は一応いちゃもんに対して耐えうるように,不正解な選択肢には明らかに不正解な理由が用意されていることが多いです.

例えば小児だからダメ,妊婦だからダメとか…

ここで一応批判的な吟味を済ませて確認すると失点減ると思いますし,国家試験はあくまで選択肢ゲーなので,選択肢の並びやその中で空気読んで選ぶことが重要なので,

irAEとかでて難しいと話題でしたが,irAEを知らなくても選択肢の空気読んで,副腎不全起こっていない?ステロイド投与は良さそうでほかの選択肢を行う理由が分からないなどで選べればよいのです.

予備校などの解説も時には逆に試験を難しくしている場合を感じます.国家試験は未知でも吟味すれば解ける場合のが多いですしそれで解けない問題は正答率70%超えないと思います

 

ここまでを行ってからマークシートにマークしていました

 

つぎは見直しで使う型ですね

セレンの解法Vの型(SettingとPatient history

正直,国家試験は休憩させてもらえなくて疲れるので,必修以外はあまり問題文を隅から隅まで読まないで解いてました.

なので,Ⅳの型までで,時短しつつ,ある程度の安全性を担保して1時間で75問解きます.

そして,トイレに行き,一休みして,マークのシートのズレと受験番号を確認してから

30分くらいお昼寝して集中力が戻ってから見直し作業と問題文の読み直しをします

 

これは総合診療系の先生が強い部分で,あの先生ならこういう対応をするだろうなていう思考で問題を見返します

特に緩和ケアや高齢者医療など,CureよりCareを重んじる問題で威力を発揮します.

 

Settingですが,癌治療などでは,診断されたてで,完治が見込める若年者と進行して,緩和ケアを受けるだけの終末期の高齢者では,同じ疾患でも考え方はガラッと変わります.

診断で正解を選ぶのではなく患者で正解を選ぶタイプの問題が一定数あります.

 

見直しの時に,この雰囲気のある問題文を総合診療の先生を憑依させて,読み直すと在宅を希望する患者さん像や介護や多職種連携が思い浮かびます(笑)

このイメージで選びに行くとかなり安定しますし,

一応臨床問題は全部読み返す時に,患者さんの希望や要望を抑えると挙児希望に子宮全摘など選ぶようなタイプの禁忌を避けられると思います.

 

セレンの解法Ⅵの型(見直しのダブルチェック)

これは友人から聞いて実践したのですが

まず問題冊子で,解答マーク数だけを全問題確認します

そしてマークの個数をマークシートでたがえていないかを確認して

問題冊子のチェックとマークの取り違えがないか二重で確認するとさらに安定します

そのついで受験番号と受験地をまたチェックしていました(もはや強迫性障害(笑))

 

 

このⅠからⅥの型が汎用性が高い,抽象的ではあるけれどどんな新問が来ても生きる

そして実習や研修でもある程度重なる部分なのかなと感じました.

参考になれば幸いです

 

もし反響があったり,要望あって体力あれば国家試験といてて楽しかった問題レビューとかもやってみたいです

ともかくこれで国家試験モードから切り替えて勉強会のスライドや,今月やりたいこと消化したいと思います.ではではまた

 

 

 

年の瀬2021の振り返り

いつものまえがき

はいセレンです。久しぶりにブログを書いている気がします。

今月は勉強会をガッツリ入れまくって基本的に毎日臨床推論て感じでした。

今年の振り返りをしつつ、目標を定めてみたいと思いました。

 

大雑把に2021年

1-3月は1日中英語で解かされるCBTの受験と直前期の追い込みをして、実習をして、レジデント本など読みつつ、3月の休みは病院見学に明け暮れる

4月に臨床推論の勉強会に初参加して面白さを知ると同時に、GWに見学した病院がたまたま、その勉強会の出身の研修医がたくさんいる病院だったという衝撃をうける

6月の勉強会で意気投合する友人を見つけて、徹夜で談義を交わす

実習が終わると、ひたすら全国の病院見学&マッチング試験行脚+卒業試験

もちろん日程の被りさえなければ、臨床推論系を中心に勉強会に参加

臨床推論勉強会で、新たなコミュニティーを作り、その方が運営している勉強会にも招待してもらえるようになり、加速度的に勉強会に参加するようになった。

 

項目ごとに(某英語試験)

人生で一番しんどい試験でした。英語の文章量を多く、休憩時間も殆どない、常に全集中で解かないと行けない、実際この試験対策のためだけにクリクラはノルマが終わり次第速攻で図書館にこもりひたすら問題をとき続ける日々を送っていたので、模範的な臨床実習ができていたとは言えませんでした。もちろん実習中の時間は先生の後ろについて、内職などはあまりしていませんでした。(ある意味ON/OFFの切り替えはできた)

正直、見切り発車だった中で合格ラインは超えれるだろうけど、点数が伸び悩んでいた状況で強行したので、点数自体はあまり良くありませんでしたが、自分としては満足行く結果で良かったのかなと…

この試験で一番得られた恩恵は、医学英語を読むスピードやベースの単語力ができていたことや、瞬時に解くある種のSystem1が鍛えられたのかなと思います。

 

項目ごとに(勉強会参加)

4月から参加させてもらうようになり、ドハマリした臨床推論ですが、その最初に指導してくれた先生による影響が大きかったのかもしれません。

学校の講義や一般的な講演は学習レベルを平均的なボリューム層に持っていき、画一的な内容のものばかりでした。

しかし、この勉強会は、少人数でのディスカッションをベースにしており、学生の顔色を伺うよりも、来る者拒まず、去るもの追わずという雰囲気でした。

下手すれば、自分の大学の研修医は知らないというかついていけないレベルの知識をシャワーのように浴びせる、臨床推論にトラウマ抱える医学生いるのでは?と思える会でした。笑

印象的だったのは、これだけ、難解な症例を提示しているのに、参加者の多くは楽しそうに嬉々として参加し、診断に辿り着けないと本気で悔しがれる少年の気持ちを思い出せたこと、またハードルは高いものの、先生が学生に対して期待を込めて、真剣に学生の意見を聞きながら忖度せずにフィードバックしてくれることでした。

これを学生に対して金銭的な対価を要求しないでできる先生の「愛」を感じました。

こんな先生の勉強会を楽しめる人は気が合うだろうなと思っていた通りでコミュニティが広がりたくさんの勉強会に参加しました。

振り返ると、臨床推論勉強会だけで、今年は45個参加しましたが80%以上がこの先生の界隈のコミュニティで知り得た、形成した、主催されているものでした笑。

診断当てれたというか、今振り返っても納得の行く道筋を辿れたのは40%程度でした。

この勉強会で得られたことはコミュニティだけでなく、1症例からどのような学びを得るか、症例Basedで学習して学びを保存して次回に活かすことは、私が蔑ろにしてしまった臨床実習で本来は培うものですが、この勉強会を通じて、来年以降の臨床での学びを自分の中にうまく取り込めるようにしたいなと

項目ごとに(マッチング)

病院見学や初期研修病院の考え方など記事にするくらいには、病院見学にたくさん行きましたが、最終的には希望した病院にいける事になりました。

あれだけ、見学しても不安や他の病院の良さが気になることもありますが、
「選択は選択によって未来が決まるのではない、選択を正解だと思えるように努力して正解の選択にするのだ」的なセリフ(どこで聞いたか忘れた)を思い返し

自分のした選択が正解と言える研修生活を送りたいですね(そのために国家試験に受かりたい)

項目ごとに(アウトプット)

まずはブログですね

アウトプットの達人と呼べる素晴らしい先生に今からブログ書いたら、いいんじゃないかなと進められブログを始めました。30本ほど書いて、先生の紹介も数回ほどはかなりのアクセス数が出ましたが、拙い日本語力と発信する内容の中身の薄さはまだまだあるなとおもいました。来年もブログは無理のない範囲でほそぼそできたら嬉しいです。

ブログ以外でいうと

臨床推論勉強会の影響で症例提示をする機会も増えて、スライド作成も増えました。友人から教えてもらったテクニックや勉強会に参加することで、3ヶ月くらいでスライドのレベルがバク上がりしました。

症例提示も6作品ほどできたので、今後もストックして、いつか使う機会が来たらなぁと思っています

項目ごとに(繋がり)

勉強会のことと被りますが、今年は勉強会を中心に多くの友人が増えました。

コロナウイルス感染症で留学が中止になるなど、マイナスの影響もありましたが、今年はむしろこれまでのマイナス分を補填してくれるくらいの出会いや繋がりが増えました。

ZOOMでの勉強会が主体になることで、僻地からは参加が難しい勉強会もPCとネット環境さえあれば参加可能というありがたい世の中だと本当に思います。

来年以降も仲良くなれた友人らと定期的な勉強会や交流があればうれしいなと…

一部ネットゆえに過剰評価されている気もするのでメッキが剥がれそうで怖いですが…

来年も国家試験にうかれば新天地なので、よりたくさんの人と切磋琢磨できる様な繋がりを作れたらなと思いました。

項目ごとに(国家試験)

実はQBが高い(某試験料に持っていかれた)という理由で人と違うことしてるという落ちるリスク因子を抱えていますが、大学の卒業試験が国家試験準拠でその過去問数回解く+模試だけといて、公衆衛生はかなりやり込みました。

模試的にはそれなりの成績は取れているので、年明けてからは40日弱は臨床推論以外の勉強も過去問演習など中心にやっていきたいなと

国家試験特有の言い回しに気をつけつつ、素直に問題を解いて、試験後自己採点して安堵できるくらいの出来にしたいと思います。

必修落ちに気をつけて、体調管理を万全に、朝寝坊しないということモットーに頑張りたいなと思います

 

最後に

初期研修以降は自己採点終わってからでいいやと思いつつ、1月は国家試験にギアをいれつつも勉強会には参加して、楽しく勉強できればなと

今年は本当に良い1年でした。また来年以降もみなさん宜しくお願いします

 

 

 

 

 

 

パーソナリティとメンタル

 

いつもの前置き

はいセレンです.前回の記事で教育についていろいろ難しいと考えていたのですが,本質的な難しさは単純な知識の伝達ではなく,対人関係の中で行動変容を促すための情報の伝達だということを何となく書いていた気がします.

また,初期研修医になるのが近づいてくるに連れて,初期研修でメンタル面で不調をきたす話もチラホラ聞く中で,ストレスやメンタルについても関心を持っていました.

相手を知り己を知れば百戦危うからずではないですが, 

教育を対人競技と置き換えれば,自分の特性を知り,相手の価値観や人柄を知ろうとするという意味で,精神医学の人格という分野のパーソナリティとパーソナリティ障害について書かれた本を読んでみました.

 

パーソナリティ障害 いかに接し、どう克服するか (PHP新書) | 岡田尊司 | 家庭医学・健康 | Kindleストア | Amazon

 

医学教育や対人関係,精神医学に興味がある人にはもちろんですけど,Step1の試験の行動医学でも結構出題されるけど,洋書呼んでもイメージしにくいのでとりあえず日本語で読みたい人にもお勧めです

医学書に金銭感覚壊されてるので1000円しないのでお買い得と,速攻でポチリました(笑)

 

パーソナリティー障害や人格とは?

おそらくパーソナリティー障害といえば,医師の界隈では「境界性パーソナリティー障害」が一番メジャーなのかな?と(これだけ国家試験での出題頻度が高いので…)

疾患の自然歴や専門家が見る中でどういったエピソードで医師の前に現れるか書いた「診断のゲシュタルトとデギュスタシオン」という本に,境界性パーソナリティー障害のページがあり読んで驚いたのは, 特効薬が存在しないということでした.

そもそも,脳の代謝産物の異常ではないから伝達物質を弄る薬物での治療が難しいというものでした.

育ってきた家庭環境や人間関係で形成されるもので,ある種の個性や性格と呼べる間はパーソナリティーであり,その個性や性格が強すぎて,社会生活に支障をきたすとパーソナリティー障害というらしいです.

 

パーソナリティー障害はDSMⅣでは10種類あるそうです(DSMⅤも種類は一緒)
Step1やCKの行動医学でもゴリゴリ出題されます(笑)

パーソナリティー障害とは - 医療総合QLife

 

 

重要なのは

  • これらは白黒つけることが難しく,グラデーションの地続きになっている
  • 複数の人格を有することもあり,時には一見正反対の性格を同時に有することがある
  • 性質に関しては良い・悪いの二元論ではなく,使い方次第では天才や鬼才の類にもなる
  • 性質については,育った家庭環境が大きく関与するが,終生変化しうる

これを見た感想は,ポケモンのタイプ見たいなもので,相性を理解して,どのタイプで接するかを変えれたら強くない?(笑)

Personarityの語源はPersona(仮面)というように,本来,人格は仮面のように付け替えられ場所に応じて適した仮面をかぶることが,現代社会で生きるうえで重要と考えると

もうあれですね,ポケモンと違い技の制限は4つではないので,特性:へんげんじざい のように,対面相手に応じて,タイプを変化させて上手く刺さるような介入ができることが自分のやりたいことなのかな?(笑)と

目指せゲッコウガ!!(笑)

 

精神的なストレス

人格の理解とどう対面しどう接するかを今後,取り組むことで,対人関係がうまくなればその恩恵も大きい反面,このように,対人関係を気にしすぎることは,おそらく精神的にかなり負担の大きいことなんだろうなと考えます.

私が医師人生を今後歩むとして一番恐れていることの一つがバーンアウトやメンタルの不調です.それについて考察したいなと…

初期研修に関してですが

巷では,「ハイパー病院でメンタルが病むからハイポな病院がいい」とか,「いわゆる学生時代に意識が高い人が挫折して,メンタルに不調をきたすから学生時代は遊んでおけ」という話があります.

これらについては間違ってはいないものの,本質をとらえていないのでは?と思っています.

私の先輩の話ですが,

仕事量が少なくて,何もしていないけど,給料が良く定時で帰れるという,所謂ハイポ病院で研修している中で研修病院を変えたい,このままでは精神的に不安定になりそうという方がいます.

一見すると,ハイポ思考の人にとってはうらやむ環境なのかもしれませんが,よく話を聞いて見ると,「当直中患者が来ても起こされない,手技はしないでいいし簡単な雑用を少しするだけで高額な給料をもらえるが,達成感もないし,技術も仕事も何一つ覚えられないで初期研修以降のキャリアに不安を抱えてる」ということでした.

実はこの方,ハイポ病院に行きたくていったのではなく,二次募集で,空いている病院で条件も良さそうだからとりあえず就職を申し込んだということでした.

別に勉強をするのが嫌いで給料と休日が何よりも重要という価値観ではなかったということです.

一介の学生が何を言うんだてことは承知で私の見解を申すと

精神的なストレスて,現実と理想のギャップの大きさによって生じるんじゃないかなと思っています

 

実際,ハイパー病院で鬱になるというのは,「理想では仕事を処理ができる自分」と「処理しきれない量の仕事」の解離で自己実現が困難になる.

「学生時代は優等生といわれていた自分」と「全国の優等生が集まる病院では,凡庸むしろ仕事ができないという相対評価」のギャップ

ハイポ病院で鬱になってなっていた先輩は「研修医としてバリバリ仕事を覚える理想の研修」と「チームの一員として頼られない現実」のギャップがあったのかなと…

 

ストレスの多い研修に向けて今からできること

自分を知るという意味で,性格診断のセルフチェックを行ったときに

パーソナリティ障害の疑いとまでいかないものの

- 自己愛型パーソナリティ

- 演技性パーソナリティ

- 強迫性パーソナリティ

のチェック入る項目がありました.

要するに,自分に自信があったり,自分は人と違った何かがあるんじゃないかとかそういった意識が一部にあって,少し見栄っ張りな性格があって,一度やると決めたら周囲を介さずとことんやる性格ですね(笑)

まぁ,これらの性質は私自身の勉強や活動の原動力でもあり,他方で空気を読まないとか,周りと足並みそろえないとか,ちょっと目立ちたがりなところとか,プライドの高さと人間関係ではマイナスに取られうる性質もその通りだなぁ(笑)と思ってみていました.

かくいう私も,所謂全国から,研修医の集まるハイパー病院で研修予定なので,

大学の中では,周囲から良くも悪くも浮いてる存在であったけれど,初期研修になると環境もガラッと変わり,全国からやる気があって優秀な同期の中で自分の立ち位置を確保できずに,理想と現実のギャップが… なんてこと,あり得るんじゃないかなと思いました.

 

そんな恐れるバーンアウトにならないために

  • ①周囲と比較しない
  • ②短期的な目標と長期的な目標を設定する
  • ③理想に近づくための努力をする
  • ④現実で定期的に打ちのめされる

この4点が自分にとっては大事なのかなと…

①が前提なのですけど,基本的に,大学の国家試験以降の医師のキャリアはみんなバラバラで,みんなが己の得意分野や専門性を獲得するので,〇〇さんに比べて私はとへこむのも論外ですし,特に私の研修予定の病院では大学もかなりバラバラなので,これまで学んできたバックグラウンドが違うという「みんな違ってみんないい,その強みを共有できるような関係を構築すべき」と考えたいです

②みんな違ってみんないいや平和的で闘争心を失いすぎてもレジリエンスがなくなり,性格はいいけど仕事ができないとか,意欲だけあるタイプに人間になるので,夢や理想をもって,他人を巻き込まない形での闘いは続けていきたいので,長期的な目標と,日々の達成感を得て精神的に充実できる短期的な目標に分けて設定したいと思います

③そもそも,自分が理想通りに,仕事もプライベートもみたい,研修医でする仕事や必要なスキル事前に予習したり準備しておくことも,自分の成長につながりますし,ギャップを埋めるための努力はできる限りしたいなと思います.

④これはありがたいことに全国の優秀な同期らと定期的に勉強会をさせてもらう機会があるので,自分がどれだけ勉強しても,自分以上に知識を持っているすごい存在を体感することで井の中の蛙であることを痛感して,理想と現実を補正してくれる効果もあります(笑) もちろん,お互い勉強したことを遠慮なくぶつけ合う場で知識や考え方を共有しあうことが本当の目的なのですが,行く度に自分の足りなさを教えてもらえる最高の環境です.

 

人間関係や精神的なストレスは目に見えないし,自分が気が付かないうちに自己満足を押し付けていたり,ストレスをため込んでバーンアウトというのは怖いなと…

 

 

 

 

 

モラトリアム備忘録

 

いつもの前書き

はいセレンです. お久しぶりです.

12月に入りましたが,診断や自分の趣味の勉強ばかりで国家試験の勉強できていないのでそろそろ不味いと思いつつ,ちょうど届いた冬メックを明後日位にといて

立ち位置把握しつつ,きちんと勉強していきたいと思いました

まだ医学生ではあるけれど,卒業までのDutyを完遂して,国家試験に受かれば来年から医師として働くという過渡期に,いろいろ考える気持ちを何となく整理して残したいなと…

 

何をメモっておくのか?

時折Twitterなどで話題になる地域枠の問題も,今の感じ方と年配の医師が感じることと現役高校生が感じることて経験を経て変わっていくのかなと最近思いました.

まぁ価値観なんてみんな違ってみんないいというわけなのですが,

内科医の場合,多様な価値観をもつ患者さんとコミュニケーションをとり,介入していく必要があるので, 後輩や医学生だけでなく,患者さんも含めて内科医に求められる本質は「教育」だと思っています.

教育という分野を専門にするかどうかはさておき,教育をするうえで,人の価値観や考え方的な行動学を学ぶのはそうですけど,多感な若いころの自分がどんなことを考えていたかはおそらく数十年すれば忘れて,「近頃の若者は」という老害となるのではと思い少しでも思い出せるようにとかいてみたいなと

教育についての私の価値観

先にも書いてるように,教育の本質は介入にあって,知識や情報をつたえて行動変容を促すのが教育であるため,下で書く2点を胸にとどめる必要があるなと…

①教える知識が間違っている可能性や介入が取返しのつかないものになる可能性
②同じ情報であっても伝え方で,介入の結果が変わりうること,またそれぞれ違う価値観がある以上,伝え方が同じでも受け取り方や結果は異なる

 

①に関しては戦時中の教育という名目での洗脳じみた価値観の植え付けであったり,現在の医学部の講義でも,今教えている常識が数年後の非常識になることもある. 本当に正しいこととは? というKarl Popperの科学の本質は反証可能なことだという問いを忘れてはいけないと

②人の価値観を形成する家庭環境は本当に千差万別で,常識と非常識の概念は1個人の脳内でしか成立しないものだと私は思っていて

集団を限定するなどしないで使う場合は,自分の価値観を常識と押し付ける類の人なのかなと…

一例ですが

医学生のうちに国家試験に出ないような疾患ばかり勉強すると,臨床では使えない」

というパワハラじみた発言を本人は教育と思ってされる方チョイチョイ散見されたので
これを例にとってみましょう

医学生というが,医学生でも国家試験受かるのがギリギリラインの勉強の医学生もいれば,研究もしながら臨床推論などの勉強もして,USMLEも高得点で合格する医学生もいて,⇐(僕ではないですよ)
医学生」という記号でしか見れないのは,患者さんを記号としてしか認識できていないのでは?とか,実際のレベルが高い人見たことがなくて想像できていないのかな?と…
卓球の張本君も中学生のころから全日本でて,高校もインターハイすらでないという規格外な存在もいるし,医学でもネットが普及して情報の制限が少ない今,医学生でも相当規格外な存在がチラホラいるので,一概に決めつけてもどうなのかなと…

 

②医療の現場に出ていないペーペーの学生がいうのもあれですが
実際医療現場では,教科書じゃなくて患者さんがどういう風に困っているか?どう介入するかという答えのない中で悩みぬいているように感じます
だからこそいわゆる典型例だったり,Commonを抑えていないで,学生が難病の勉強ばかりしていると現場と違う! 正してあげないとと思われる方もおるみたいです

私自身,病院実習では,回る診療科で入院している患者さんの中で明確な診断がついていない症例や国家試験に出ないような珍しい病気の患者さんの受け持ちを希望していました.
というのも,私が臨床実習で掲げていた目標は「答えのないものに対してどう介入するか,それを決定する上で重要な情報を集めるための訓練」でした.

例えば,肺炎球菌性肺炎の患者さんというCommonな典型例を勉強するとき,そこらへんにあるイヤーノートやガイドラインが作成されていて,座学の勉強と変わりないことしかできないと感じました. 一方で自己炎症性疾患の患者さんなど受け持つと,未知のことの多さや医療の不確実性について痛感できますし,二次文献だけでなく,二次文献にすら載っていない疾患の調べ方が学べます.

もちろん研修医として現場で働く上では,肺炎球菌性肺炎のようなありふれた疾患の診断や治療をこなす重要さもありますが,学生で選択権も決定権もない中で国家試験通りの治療を見てそれを口頭試問で答えられて,医学の不確実性を忘れるよりはよいと考えています.

 

③最後に思うのは臨床では… という話に思うところは,臨床てすごい広すぎないか?と
学生の分際で何を言うんだという意見もありますが
うちの大学では,臨床医を専門分野を持たないと医師として… というありがたい指導のもと,いわゆる総合診療志望というと肩身の狭い思いをする大学なのですが,

実習で,BSCになった患者さんが容態が悪くなって再入院になってくるたびに文句を言っている専攻医らをみながら「総合診療や家庭医療分野が強い先生らの分野があれば訪問診療や往診である程度対応できるのでは?」と流石に直接言えませんでしたけど…

臨床の現場でどのセッティングでどの仕事をするかで常識や価値観は変わると思っています.

その点研修病院が同じ先輩であれば,その先生がその職場で感じた価値観が違うのではないかなと

友人でも,診断を主体にやりたいという価値観の人マネジメントに主眼を置きたい人もいれば,手術だけしたいと言っている友人もいます.

 

勉強会での思い出

これも最近よく思うことですが,

コロナ渦で,オンラインの勉強会が増えて,いろいろなところに顔を出させてもらう中で,

知識の前提や共有している価値観が違う人のディスカッションて本当に難しいなと

痛感しました.

 

違う大学だけど,勉強会で意気投合した,夢や情熱があって本当に医学が楽しいと思っている友人らとの勉強会では,グランドルールを設けているわけではないけれど

・各々忌憚なく,知っている知識をお互い吸収して切磋琢磨する

・試験対策にとどまらず知的好奇心を大事にする

・知らないことなど積極的に聞きつつお互いの知識を共有できる

という居心地の良い空間がありました.

 

というのも,大学6年生のこの時期に国家試験に関係ない知識が飛び交う勉強会に参加してこれる多分集団の中で異端の人たちが集まっているのですよね…

 

 

グループディスカッション形式では,

低学年の子から意見を聞いていくのですが,たまに勘違いしている場合や,覚え違いなどして意見する場面で,その子が萎縮しないタイミングで指摘するにはどうしたらよいだろうか?とか

あとあと自分の意見を言うタイミングで否定することになっちゃうなと思いながら

検査や所見に対して,こう考えているという説明をすると,説得されてしまって

集団をバイアスに引き込んでしまううえに,自分が意見を言った後に議論が終了する場面などあって,

自分が黙っていたほうが議論が活発化するのかなとか色々考えてしまいますね…

 

下の学年の子に何かを教える時も,一歩間違えるとだめだしに見えたり,集団の中で非難されていると感じる人もいるのかと考えると非常に難しいなと

 

アイスブレイクなどは行われますが,指摘したり,意見を言うときの信頼関係のようなものを構築するのは本当に難しいです.

 

ある程度は経験で慣れていく部分では有ると思うけれど,相手を慮る気持ちも鈍化してかないようにという戒めも込めて,今後も適度に悩み続けていきたいと思いました.

 

 

 

 

 

高Ca血症について

 

いつもの前書き

お久しぶりです.かなり久しぶりにブログ書こうかなと

というのも,勉強会で症例提示する機会が増えるにつれて,勉強したことをブログで書いたら,ネタバレするやんけ+勉強会で出したことここに書くと使いまわせないという重大な欠陥に気が付いて,どうしたものかと…

 

というわけで,雑誌のCaseの1問ずつといて気になることをまとめていこうかなと思いました.

 

症例のネタ

今回はJAMAの症例を持ってきました図書館で読めそうなやつ探してみました.

この辺Case reportの問題の著作権的な範囲が読めないなと思いつつ

関連することを勉強してまとめようかなと

 

症例提示

23歳女性,
右大腿骨頸部骨折
CTで分かる溶骨性病変
Ca 14.8㎎/dl
P 2.3㎎/dl
Creは正常
Hb7.8g/dl

という症例でした

 

考察

自分なりの考察ですが

上記のことを総合すると経過の時間軸が読み取れなかったのですが

若年女性の高Ca,低P血症で貧血を伴う大腿骨頸部骨折

という1文にまとめて

骨吸収に働く何かがある

ということで

 

副甲状腺関連
- 機能亢進
- 腫瘍性(MENなど)
- 自己免疫的機序

②骨髄腫

③腫瘍転移

④骨代謝異常
- 栄養障害
- McCune-Albrightなど

 

かなと考えました.

 

 

最終診断

診断は副甲状腺機能亢進症でした.

 

勉強になったことをメモとして残すと

疫学では

- 女性に多い
- 50-60歳代にピーク

ということは知らなかったなということ

 

症状では

- 腎結石

-骨関連合併症

-消化器症状

-中枢神経症

に注意を払うんだということはキチンと押さえておこうと思いました.

 

この症例では貧血もあったので,腎機能障害以外はCRABを全て満たすということで

多発性骨髄腫と似た症状だなということで同じクラスターの疾患でよいのかなと勉強になりました.

 

考察では貧血は骨髄の線維化が関連しているとい仮説がありました.副甲状腺摘除で改善するらしいです.

また原発副甲状腺機能亢進症の特徴として初期は骨病変が来ない特徴があり

骨病変を起こす場合手の骨から骨吸収が始まると書いてあって ホント?と思いつつ片隅に覚えておこうかなと思いました.

高Ca血症の対応について

この症例ではビスホスホネート製剤で対応していたみたいなのですが

高Ca血症は中枢神経症状があれば急速に介入することが求められる病態であると感じました.

国家試験で問われますが,

まずは生理食塩水の輸液が大事ですね
(高Ca血症では腎性尿崩症のようになり脱水気味になるというのも一つだそうです)

古い教科書?というか予備校講義で生理食塩水+利尿薬みたいな話を聞いたことっがあったのですが,

MKSAP19の教科書では容量負荷による腎障害や心不全が疑われる場合以外ではループ利尿薬の併用は行わないそうです.

カルシ

Oncologic emergencyの高Ca血症の対応は

生理食塩水+カルシトニン と書いてありました.

即効性がありCaの低下が強く見込めるからみたいです

注意点はカルシトニンは3日以上使用すると効果が減弱することみたいです

 

そこで出てくるのがビスホスホネート製剤

血中のCaを低下させる効果こそ強いものの,効果が出るまで48時間程度かかるそうです.

 

この辺のマネジメントも実臨床で活かせるのような医師になりたいなと.

 

あと若年者の副甲状腺機能亢進症のような症状を見たときに

家族性低カルシウム尿性高カルシム血症の鑑別が抜けていたので意識しておきたいと思いました.

 

電解質異常をみたら,調節系を意識して

in-out のどこに異常があるのか?

最低限尿が気になると言える感性を持ちたいなと…

 

国家試験勉強以外の勉強会に参加しまくっていて忙しいという言い訳をしていますが,また時間あれば適宜書いていこうかなと思いました.

ではまた

 

 

 

 

 

マッチング論争(USMLEはマッチングに有利なのか?など)

 

いつもの前書き

はいセレンです。木曜日にマッチングの結果発表がありましたね。
私は光栄なことに、第一希望でだした病院にマッチすることができました。

沢山の病院見学だったり人一倍就職活動に力を入れてきた私にとってはいろいろ思うことだったり、いろいろ感情を整理して、次の目標である国家試験に切り替えたいと思ってマッチング全般について私になりに色々書いていこうともいます。

炎上しそうなタイトルつけましたが(笑)、TwitterUSMLEがマッチングに関連あるないという議論がなされていて、個人的に引っかかるなと思ったのは、おそらく勉強すらしていない人が語っておられたのがどうしても引っかかりました。

医学生はモテるのか?」という議論を医学生でもなければ、医学部受験もしたことがない人が議論しているのと同じくらいにおかしな話なんじゃないかな?とおもいました。

 

マッチング対策でUSMLEをするべきか迷ってる人も一定数いると思うので
一応取得して、マッチング試験の履歴書に書いた身として意見をつたえたいと思い書きたいと思います。

 

マッチング試験の本質

マッチング試験は、試験範囲だったり、明確な採点基準が不明瞭な試験で、おそらく社会人経験のない医学生にとっては初めて受けるタイプの試験だと思います。

確かに、医学部入学時の面接を受けることが多いと思いますが、基本的には面接で差がつくことはなく、非適合者をはじく役割で結局は試験の点数がものをいう試験だったと思います。
受けている病院が違えば条件は異なるわけで、私自身も面接の採点方式は知りませんし、全ての研修病院で統一された採用基準があるとも思えませんから、正直運の要素が強いので、基本的に、縁がなかったと思うのがよい思います。

2年間をともにする研修医をを数十分の面接で判断するのは、
ほぼ初対面の人とお見合いして恋人を選ぶのに近いのではないかと考えています。

 

マッチングの成功率を上げるには?

一介の学生である私が、偉そうに言うなよというところではありますが、マッチングの原則から当たり前に、成功率を上げる方法があります。それは

病院の採用担当に欲しい人材であると思ってもらうことです!

これに関しては誰も否定できないでしょうね。仕組み上、自分も相手も両想いでさえあればマッチするのですから。

 

どうしたら、病院が採用したいと思ってもらえるか?

私の考えではありますが、
病院が欲しい人材として、学生を評価するポイントは

・全病院に共通すること

・病院ごとに異なること

の2種類に分けて考えた方が良いのではないかと思ってます

 

全病院に共通する採用したい医学生、採用したくない医学生

この目次も中々に攻めていますが(笑)、全病院で評価基準が似通るような項目というのは、ある意味医学部受験で医師として問題がある人をはじくための項目に近いと考えます。つまりは、Negative selectionで、こういう人は働いてほしくないという評価基準が多いのではないでしょうか?

・コミュニケーションが取れない。

・身だしなみが悪い。

・態度に問題がある。

当たり前のことで、これらができていない医学生を病院が雇って、トラブルを起こした場合に、病院は責任を取らなければいけません。

問題を起こしそうな学生を初期研修医としては雇いたくないのはどこの病院でも共通しているのではないでしょうか。

Twitterでもここはみんな同じ意見だと思います。

要するに、恋人選びでも、どれだけ顔がタイプでも人格が破綻していて共同生活に問題があればちょっとごめんかなっておもいますよね…

 

研修病院に研修医に求められること

これは、持論になりますが、研修医が病院に必要とされる理由についてです。

そもそもの研修医の役割を考えましょう

・短期的な需要(研修医に対する補助金や労働力)

・長期的な需要(初期研修終了後を見越した先行投資的)

・研修医採用時の広告塔

の三つを見た方が良いと思います。

短期的な需要としては

大学の講義や国家試験に出ることはありませんが、研修医を有する病院は、研修医を育てる使命がありますので国から補助金がいくらか出ます。
例として、臨床研修病院加算といい、入院患者1一人につき、いくら余分に取れるという制度や、その他の医師臨床研修補助事業なるものも存在します、研修医は何もしなくても、いてくれるだけで補助金が入るというルールがあります

ただし、臨床研修病院は数年間研修医を取らないと取り消しになることもあるので、初期研修医が一人も来ない病院はどこも、かなり真剣に研修医を勧誘する傾向があると思います。

勿論すべての病院が補助金が欲しいだけで研修医が欲しいわけではなく、全国的にみれば医者は不足しているので、研修医時代は投資だと思って、育てて、スタッフになってほしい、ないし入局してほしいという長期的な目で研修医を欲しいという病院の方が多いと思います。

また労働力ですが、初期研修医がいないと救急が回らない病院も一定数存在します。
初期研修医が当直に週2回入り、救急車対応含めて、1stタッチで、たくさん経験が積めて良い医師になれると言いつつ労働力として期待されている病院もあります。
研修医が主治医でかつ持ち患者数が多い病院や手技ができるという病院は少なからず研修医に労働力を期待していると思います。

 

長期的な目で見たときの研修医の需要を考えると、

入局ないし、この病院で長く働いてくれそうな人材が欲しいとなると思います。
つまりは、後期研修以後も残ってくれる人材は得点が高くなるのではないでしょうか?

長期的に病院は医師を確保したいはずなので、恋愛的に言えば、結婚まで考えてくれるパートナーの方が魅力的なんじゃないかと思います。
長く残ってくれそうな人材かどうかは、地域の環境的な属性や学生が志望している診療科などが関わると思います。

・出身地である

・大学の地域である、仲の良かった先輩方が多い

・恋人ないし家族がその地域にゆかりがある

・病院内に親族がいる
といった項目があるのではないでしょうか?ここは面接でもよく聞かれるところだと思います。

また

・志望科がその病院が基幹プログラムを持っている

これも、3年目以降も残ってくれるのでは?という望みが増えそうだなと感じます。

 

最後に広告塔の役割ですが、

研修医集めは都内や都会の中心部などは勝手に集まってくる病院もあると思いますが、医師不足の中で、限られた人数の医学生を取りあうという戦争のようなものなので、
あの手この手で、学生を勧誘するわけですが、

・給料や福利厚生

・有名な指導医の先生

・カンファレンスなど教育体制

というようなことも一つの指標ではありますが、

研修医勧誘で一番大事なのはその病院の研修医なんじゃないかなと思います。

というのも、学生が研修病院を見学して一緒に行動したり、入職後にお世話してもらうのもその病院の研修医なので、研修医は研修病院にとっての顔になると思います。

・仕事ができる

・愛想がよい

・面倒見が良さそう

な研修医がいて活き活きと仕事している姿をみると学生は来年自分もここならこんな研修ができるんじゃないかと想像していますね(自分も最後はこれを基準に病院を決めました。
だからこそ、研修医は顔採用だとかコミュ力が大事とささやかれているのではないかと思います。

原則的には、雇いたくないネガティブなポイントがないこと+病院にとって雇うメリットがある人材から順に採用したいと考えるのではないでしょうか?

 

 

本題?のUSMLEなどがマッチングで有利なのか?

タイトルで釣りましたねって怒られそうなくらいに長い記事になっていますが、
Twitter論争であったUSMLEや部活の主将は有利に働くのかって話ですが

USMLEを持っているからほしい ⇒ 採用

部活動の主将をやっている ⇒ 採用

とはならないと思います。

とはいえ、CBTが高得点だったり、USMLE持っていたり、GPAが高い人や部活で実績ある人が希望していたマッチ先に決まることが多いと感じるのも確かですが、

私は交絡因子的なものだと考えています

 

Twitterなどで多く見られる意見やマッチング対策本にあることは、
減点評価を食らわないためにはどうしたらよいか?良いことにばかり着眼されているように感じます。
確かに自分の周りでも他学部の友人に比べると就職活動に対する最低限のラインが医学生では低いので、一般的な就活のマナーを身に着けて減点評価を食らわないだけで相対的に評価されうるのは事実ではあると思います。

一方で、マッチング関連書籍やSNSなどを介してマッチングのマナーが医学生でも容易に入手しやすくなり、ある程度倍率ある病院を考える人なら、最低限のマナーが身についているケースが増加しているのも事実ではないでしょうか?

私の持論ではありますが、全国的な医師不足からも、需要>>供給という条件ではあるので、医学生は就職活動でどこにも就職できないというケースは少ないと思います。就職したい病院が、定員と同程度の募集しか来ないのであれば、減点評価を食らわないだけで、基本的には採用という流れになると思います。

一方で、定員以上に募集がかかる、中間発表だけで定員の数倍の希望者がいるような病院は、点数化して誰を雇うかを決めなければならないので、多くの申し込む人達の就活マナーがある程度のレベルを超えていれば、加点評価でほしい人材から順位付けするのではないでしょうか?

ただこの加点についてはおそらくですが、病院ごとに価値基準が違うので、万人受けする加点ポイントというのは正直ないと思っています。

恋愛での筋トレをイメージするとわかりやすいと思います。筋肉フェチの人にとっては筋トレで鍛え上げられた筋肉は魅力的な相手の条件になりますが、筋肉に興味がない人にとっては合ってもなくても評価は変わりませんが、

筋肉に対してストイックなように君に対しても一途でありたいというアプローチは、筋肉に興味がない人にとっても魅力的と感じるポイントに変化しうると思います。

USMLEをはじめとして、CBTの高得点や部活での主将や幹部経験、GPAの好成績、研究した業績、ボランティアは全て事実に基づく客観的な個性となります。

最低限の就活マナーがある前提で、数分から数十分の面接で順位が付くことを考えると

私が思う病院から加点されるための具体的なアクションプランは下の図になると思います。

f:id:sedoctor:20211031080137p:plain

①相手の需要を理解する&②病院の需要を理解する力
恋愛でも、まず気になる相手の好みを調査しますよね、それをどれだけ正確にくみ取れるかが大事だと思います

③自分を客観的に評価してもらうための個性

たった数分のお見合いで自分の人間性を評価されるなんて不当だという意見もわからなくもないですが、この短時間で評価される条件に関しては基本的には平等です。
このルールの中で、相手に自分の魅力を伝えるための個性が必要です。
これに関しては履歴書を書いてみると良いと思います。私は、履歴書に書くことが難しい長所はあまり客観性があるポイントとは言えないと感じます。

④自分の個性が病院を雇うことにメリットがあると伝える能力

筋肉フェチでない人に対しても、筋トレを続けるストイック差をアピールすることが相手にとって好印象だったり、これはケースバイケースで難しいところですが、人の気持ちを理解する上で大事なことだと思います。

 

いわゆる②と④を行ううえで最低限のコミュニケーション能力が必須でこれが最重要といっても過言ではありませんが、③の客観的な事実がない場合は、非常に軽薄なアピールになると思います。

採用担当は基本的に医師が関わることが多く、そういう役職の先生は研究などをしてきている先生が多いと思います。論理に矛盾があるようなプレゼンをすれば簡単に見抜かれると思いますし、猫をかぶって自分を演出すればよいのかもしれませんが、嘘が発覚した際に失う信用や信頼を考えると個人的には、本番だけやたらと取り繕うことは悪手でないか?と思います。

③の客観的な事実として自分の個性を短時間の面接で主張するならば、USMLEやCBTの成績、GPA、部活動の実績、ボランティア経験、研究実績ははっきり言ってかなり強いと思います。

加点評価されなくても通る場合は正直なくても良いと思いますが、医学生の就活マナーが身についていて、そのうえで順位付けをしなくてはいけない病院では、埋もれないように自分をPRしなくてはなりません。
一概に関係ないと言い切るのも非常におかしな話だと思いました

 

USMLEや部活の幹部をマッチングのためにするべきか?

これも人によるので一概には言えません

マッチングのことが気にかかる医学生は、USMLEとか部活とかの前に、とりあえず気になる病院や知っている病院の採用情報のページから履歴書をダウンロードして書いてみると良いともいます。

もし、履歴書に書けるようなことが今の時点で十二分にあって相手に自分の魅力を伝える自信があるなら、わざわざする必要はないと思います。

ただおそらくですが、多くの医学生は、本当に書けないと思います。自分将来どんなことをしたいと思っていて、どんなことをしてきて、なぜこの病院で働きたいと考えるかを自分の言葉で伝えることができる人は少ないと思います。

卵が先か、鶏が先かという話に近いですが、将来何したいかなんて、いろいろなことに挑戦して考えがまとまるものと私は考えています

なので、書くことがない人はとりあえず目の前で挑戦できることに自分の余力の限り挑戦してみてよいと思います。

私は成功体験だけが、自分のPRに使えるとは思っていません。

挑戦の末の挫折は立派な経験でそれを元にこういうことがしたいという意見も論理がきちんと知れば立派なPRだと思います。

一方で、何も挑戦しないままに6年間を過ごすと、履歴書にかけることは本当にないと思います。

自分が部活をやっていて、来年役職が回ってくるときに、幹部の仕事やってくれない?といわれたら引き受けてみたり、先生に誘われた研修室に通ってみるなど

一見すると、無駄だったり、いわゆるコスパの悪いことこそ、個性であり、強みだと私は思います。

ただ、部活に入っていない人がマッチングのために部活に入って幹部や運営をするという話や、勉強が好きでもないし英語に興味関心もないのにUSMLEの勉強を始めることが必ずしも良いとは思いません。

(人に寄りますが)USMLEはStep1に合格するだけでも、相当な時間とお金を代償にします。私は1年間毎日平均4時間はStep1の為だけに費やしたと思います。お金も受験料と教材代や交通費などで30万円近くかかっています。

それに必ず受かる試験でもないので、はっきり言って誰にもはお勧めしません。

貴方自身が医学英語に興味があったり、基礎医学の勉強してみたい、医学が単純に楽しい、臨床留学に興味がある人がマッチングでPRできるかもと、背中を押されてはじめて見るのは全然良いと思います。

それに病院によって、海外に行くプログラムを持っていたり米国帰りの先生がいる病院だと魅力的に映るかもしれませんが、入局してほしい、スタッフとして残る人を欲する病院は、将来海外に行きたいというアピールはむしろマイナスになるかもしれません。

 

USMLEやCBT高得点、GPAや研究実績があるという事実に対して、自慢だ、鼻につくという意見も散見されましたが、大ぴらに言いふらすのはセンスがないと思ってしまいますが、数十分程度の面接で自分をPRするには、それくらいの自慢をしないと差がつかないし、日本人の苦手な自己主張をする必要もあると思います。

あとは当たり前ですが、資格を保持することやそれに向かって努力することと、それをひけらかすことは全くの別物で、医学生の狭いコミュニティでは、出る杭を打ちたがったり、足を引っ張って相対的に自分が上に立ちたいという性格の悪い人も一定数はいるので、

自分が持っていないものについて悪く話したがる人は基本的に妬みと僻みが入っているとみて、聞き流すほうがいいと思います。

私は大学一年の時に部活の先輩に「生化学の試験は一夜漬けで大丈夫ですよね?」と聞いたときに、「俺が大丈夫ていえば、安心するかもしれんけど、落ちて留年しても自己責任だからね、不安に思うくらいならきちんと勉強した方がいいよ」と留年経験のある先輩から言われてハッとなったことがあります。

〇〇をしなくていいよという人はそのあと後悔しても何の責任もとってはくれません

最後に

結論からいうと、自己責任で初めて見たら良いと思いますが、自分で履歴書を書いてみて、自分にアピールするポイントが見つからなかったら、目の前でぶら下がってる挑戦の機会に手を伸ばしてみると何か変わると思います。

チャンスの神様は前髪しかない、だから逃すなとい諺もありますが、

同級生でアンマッチだったり、マッチングで思うようにならなかった同級生を見ていると後悔はしてほしくないなと思います。

○○なんてしなくていいと言い切ってもらって今の不安を解消して満足ならば、それでよいと思いますが、そういう人無責任です。

マッチングで結果がどうであれ後悔が少なくなるように全力を注ぐことも良いのではないしょうかという提案でした。

 

かなり長文になりましたが、参考になれば幸いです